中小企業では「マーケ担当がいないまま販促が始まる」ことが多い
中小企業では、専任のマーケティング担当者がいないまま「Webでもっと集客したい」「問い合わせを増やしたい」という話が動き出すことは珍しくありません。
総務や営業事務、営業企画などの担当者が、通常業務と並行して販促も見ることになり、何から始めればいいのか分からず悩むケースはとても多いです。
しかも多くの会社では、すでにホームページはあり、GA4も導入されています。一見すると環境は整っているように見えますが、実際には「数字は見えるけれど、次に何をすればいいか分からない」という状態で止まってしまいがちです。
まず知っておきたいのは、うまく進まないのが普通だということ
マーケティングをやったことがない人が、急に販促を任されて最初からうまく進められることはほとんどありません。むしろ、どこから手をつければいいか分からず止まるほうが自然です。
なぜなら、販促は単に情報を集める仕事ではなく、現状を見て、課題を見つけて、優先順位をつけて、改善を続ける仕事だからです。ここでは「知識があるかどうか」以上に、「どう整理して進めるか」が大切になります。
だからこそ最初に必要なのは、難しい分析や大きな施策ではありません。今あるサイトや数字をもとに、少ない時間でも判断しやすい形をつくることです。
人がいない会社が最初にやるべきことは、この3つです
マーケティング担当者がいない中小企業が最初にやるべきことは、次の3つです。
- 自社サイトの役割をはっきりさせる
- GA4で基本の数字だけ確認する
- 改善の優先順位を決める
この3つを押さえるだけでも、販促はかなり進めやすくなります。ここからは、それぞれを順に見ていきます。
1. 今のWebサイトの役割をはっきりさせる
最初に確認したいのは、「このWebサイトは何のために存在しているのか」です。
意外とここが曖昧なまま運用されている会社は多くあります。会社案内なのか、問い合わせ獲得なのか、採用なのか、資料請求なのか。役割が曖昧だと、改善の方向も決まりません。
たとえば、問い合わせを増やしたいのであれば、問い合わせにつながるページはどこか、問い合わせボタンやフォームは分かりやすい場所にあるか、会社の強みやサービス内容は初見でも伝わるかを見ていく必要があります。
まずは「このサイトで最終的に何を増やしたいのか」を一言で言える状態にすることが重要です。
2. GA4で細かい分析をする前に、基本の数字だけ確認する
GA4を見ると、さまざまなレポートや数値が並んでいて難しく感じるかもしれません。ですが、最初から全部を見る必要はありません。
まず確認したいのは、どのページがよく見られているか、どこから流入しているか、問い合わせページや重要ページまで見られているか、離脱が多いページはどこかといった基本の数字です。
ここで大事なのは、「正確な分析レポートをつくること」ではなく、「今どこが詰まっていそうか」をつかむことです。
数字を見る目的は、レポートを完成させることではなく、次に直す場所を見つけることです。
3. いきなり施策を増やさず、改善の優先順位を決める
販促を任されると、SNS、ブログ、広告、メール、SEOなど、いろいろ試したくなります。ただ、人がいない会社ほど、最初に手を広げすぎるとうまくいきません。
大切なのは、「今、一番効果が出そうな場所はどこか」を決めることです。
- まずは問い合わせにつながる主要ページを1つ見直す
- まずはCTA文言を改善する
- まずはよく見られているページの内容を整える
- まずは流入の多い導線を確認する
このように、最初の改善対象を1つか2つに絞るだけでも、行動に移しやすくなります。兼務担当者に必要なのは、最初から完璧な施策一覧ではなく、「次にやる一手」を決められる状態です。
中小企業の販促は「完璧にやる」より「止めない」ことが大切
人手の限られた中小企業では、理想的なマーケティング体制を最初からつくるのは難しいものです。だからこそ重要なのは、完璧さではなく、止まらないことです。
- 状況を確認する
- 小さく改善する
- 変化を見る
- 次を決める
この流れを回せるようになるだけで、Webサイトは放置状態から抜け出しやすくなります。少人数の会社ほど、大きな施策より、小さな改善を継続できる仕組みのほうが成果につながりやすいです。
専任を採用する前に、まずは運用の土台を整える
販促を強化したいと考えたとき、多くの会社は「人を採るべきか」「外注すべきか」を考えます。もちろんそれも選択肢ですが、その前にやるべきことがあります。
それは、今あるサイトや数字を見ながら、どこを見て、何を直し、どう進めるかの土台を整えることです。この土台がないまま人を増やしても、運用が属人的になりやすく、期待した成果につながりにくくなります。
まずは今いる体制で、少しでも前に進める形をつくる。それが、中小企業の販促を立ち上げるうえで現実的な第一歩です。
まとめ
マーケティング担当者がいない中小企業が最初にやるべきことは、難しい施策に飛びつくことではありません。
- Webサイトの役割をはっきりさせる
- GA4で基本の数字だけ確認する
- 改善の優先順位を決める
この3つが整理されるだけで、兼務でも販促はかなり進めやすくなります。専任のマーケ担当者をすぐに置けない会社ほど、まずは「今ある情報を、次の行動につなげる」ことから始めるのがおすすめです。
次の一歩
今の体制で、どこから改善すべきか整理しませんか。
専任採用や大きな外注の前に、まずは今いるメンバーで始められる販促の進め方を整理できます。