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Operation Guide

MicroMAの配信ガバナンス

MicroMAでメール配信を行う前に確認したい、同意管理、配信停止、送信ドメイン、バウンス・苦情対応、配信制御の考え方をまとめた運用ガイドです。

対象: Straty Flow MicroMA / メール配信運用更新: 2026-05-05

なぜ配信ガバナンスが必要か

メール配信は、送れば終わりではありません。受信者の同意、配信停止のしやすさ、送信ドメインの信頼性、苦情率やバウンス率を継続的に管理することで、迷惑メール判定や到達率低下のリスクを抑えられます。

MicroMAでは、短期的な大量配信よりも、受信者にとって必要な情報を適切な頻度で届けることを前提に運用します。

補足

本ページは一般的な運用ガイドです。特定電子メール法、個人情報保護法、各国法令への適合判断は、自社の法務・管理部門または専門家に確認してください。

送信ドメイン

メールを安定して届けるには、送信元ドメインの信頼性が重要です。MicroMAで配信を始める前に、利用する送信ドメインを確認し、DNS認証を完了しておきます。

  • 送信に使うFromドメインを決める
  • SPF、DKIM、DMARCの設定状態を確認する
  • 認証未完了のドメインから大量配信しない
  • 会社ドメインと異なるドメインを使う場合は、受信者に不自然に見えない名称にする
推奨

新しい送信ドメインは、最初から大量配信に使わず、少量から徐々に送信量を増やします。

DNS認証と厳格ゲート

受信側のメールサービスは、本当にそのドメインから送られたメールかどうかを、SPF、DMARC、DKIMなどの情報で判断します。MicroMAではメール設定画面から、ドメインに掲載する想定のDNS設定と、Amazon SES側のDKIM状態を確認できます。

運用設定でDNS厳格ゲートが有効な場合、SPF、DMARC、DKIMの確認結果を送信前に厳しく扱います。すべてがpassであれば送信し、failがある場合は送信を停止します。unknown、つまり確認待ちがある場合は送信を延期する扱いになります。

状態送信時の扱い
DNS厳格ゲートONSPF、DMARC、DKIMがすべてpassであることを確認してから送信します。
failあり送信を停止します。DNS設定または送信ドメイン設定を見直してください。
unknownありDNS反映待ちとして送信を延期します。時間を置いて再チェックします。
DNS厳格ゲートOFFSPFやDMARCが確認待ちでも、送信ドメイン検証など他条件を満たせば送信可能です。
お名前.comでの入力例

SPFはホスト名を「@」または空欄、TYPEをTXT、VALUEを「v=spf1 include:amazonses.com ~all」のように設定します。既存SPFがある場合は、SPFレコードを複数作らず、既存値にinclude:amazonses.comを統合してください。

  • DMARCはホスト名を「_dmarc」、TYPEをTXTとして設定します。
  • 初期運用では「v=DMARC1; p=none; rua=mailto:dmarc@example.com; fo=1; adkim=s; aspf=s」のような値から始められます。
  • DKIMはMicroMAの送信ドメイン画面に表示される3つのCNAMEレコードを追加します。
  • ドメイン確認用TXTは、ホスト名「_amazonses」、TYPE「TXT」として、MicroMA画面に表示される値を登録します。
  • DNS反映には数分から数時間かかることがあります。反映後、メール設定画面で「送信認証を再チェック」を実行してください。

送信者情報

受信者が「誰から届いたメールか」を判断できるように、送信者名、会社名、問い合わせ先、配信停止導線を明確にします。日本国内向け配信では、特定電子メール法の表示要件も確認してください。

  • From名に会社名またはサービス名を含める
  • 返信先または問い合わせ先メールアドレスを用意する
  • フッターに運営者情報と配信停止リンクを記載する
  • 件名や差出人名で誤認を招く表現を避ける

バウンス・苦情対応

存在しないメールアドレスへの送信や、受信者からの迷惑メール報告が増えると、送信ドメインの評価が下がります。MicroMAでは、配信後の反応を確認し、問題のある宛先を配信対象から外す運用が重要です。

指標対応
ハードバウンス存在しない宛先として扱い、以後の配信対象から除外します。
ソフトバウンス一時的な失敗として扱い、連続発生時は送信停止を検討します。
苦情・迷惑メール報告該当宛先への配信を停止し、配信内容や同意取得経路を見直します。

配信制御

配信量や配信時間を制御することで、受信者体験と送信基盤の安定性を保ちます。特に新しいドメイン、初回配信、大きなリストへの配信では、段階的な配信を推奨します。

  • 営業時間帯など、受信者が確認しやすい時間に配信する
  • 一度に大量送信せず、分割配信や送信間隔を設定する
  • 同一リードへの短期間の過剰接触を避ける
  • アカウントや送信ドメインごとの上限を確認する

配信タイミングと所要時間

予約時刻になると、メールは全員へ同時に送られるのではなく、順番に少しずつ送信されます。通常は数分から1時間程度で完了し、同時に多くの配信が集中した場合でも、原則として2時間以内に完了する設計です。送信評価やクラウド側の制限により、一時的に遅れることがあります。

配信可能時間帯

既定では、組織で設定したタイムゾーンを基準に、朝8時から夜9時までを送信可能時間として想定しています。時間外に処理が回ってきたメールは、次の送信可能時間まで自動的にずらして送信します。

公平性とレート制御

複数のお客様が同じ基盤を利用する場合でも、特定の1社の大量送信で他社のメールが後回しにならないよう、テナントごとに処理枠を分け、順番を公平に回す設計です。また、MicroMA側で送信スピードに上限を設け、送信スパイクを抑えます。

品質監視

配信後は、開封やクリックだけでなく、バウンス、配信停止、苦情などの品質指標も確認します。反応率だけを追うのではなく、リストの健全性と送信ドメインの評価を守る視点が必要です。

  • 配信ごとのバウンス率・苦情率・配信停止率を確認する
  • 異常値が出た場合は、次回配信前に原因を確認する
  • 古いリストや取得経路が不明なリストを安易に配信対象にしない
  • 低反応の宛先には頻度を下げる、または除外する

宛先エラーや苦情の割合が高まった場合は、自動的に送信速度を落として評価悪化を防ぐ方向に働きます。十分な件数があり、一般的な基準を大きく超える状態が続く場合は、組織単位または送信ドメイン単位で新規送信を一時停止することがあります。

指標が改善すれば、警告や速度制限に留まる場合や、通常に近い状態へ戻る場合があります。画面上に詳細ダッシュボードがない場合でも、バックエンドでは記録と判定を行っています。

新しい送信ドメインのウォームアップ

新規ドメインや長期間使っていないドメインで配信を始める場合、いきなり大きな配信を行うと到達率に悪影響が出ることがあります。最初は少量の配信から始め、反応と品質指標を見ながら段階的に増やします。

  1. 社内・既存顧客など反応が見込める小さなリストから開始する
  2. バウンスや苦情が増えていないことを確認する
  3. 数日から数週間かけて送信量を段階的に増やす
  4. 異常値が出た場合は増加を止め、対象リストや内容を見直す

ドメインを初めて接続した直後の数日間は、一日あたりに送れる通数に上限を設けることがあります。上限は日本時間の日付が変わるタイミングに近い時刻で更新される想定です。

日次上限に達した分のメールは無理に送らず、しばらく待ってから再度処理されます。これは送信元ドメインの評価を守るための運用です。

運用チェックリスト

  • 配信対象者の同意取得経路を確認した
  • 配信停止リンクと問い合わせ先をメール本文に入れた
  • 送信ドメインのSPF、DKIM、DMARCを確認した
  • DNS厳格ゲートを有効にする運用かどうかを確認した
  • From名、件名、本文が誤認を招かない表現になっている
  • 配信可能時間帯が受信者にとって不自然でない
  • 新しいドメインでは少量から配信を始める計画にした
  • 配信後にバウンス、苦情、配信停止率を確認する担当を決めた